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ジョジョの奇妙な東方 ~FF・of・fate~ 第18話(外伝):不思議なあの人はエイリアン その② とりあえず、一通りの薬と栄養剤を配り終えた二人(+1)はもう一つの目的地へ向かう事にした。 てゐはいつの間にかどこかへ消えてしまっている。手伝うのがイヤで逃げ出したのだろうが、まぁいつもの事と全く気にしない鈴仙だった。 「で、次の目的地はどこです?」 「うん。今度はコレ書いてる人よ。」 と、鈴仙が懐から一冊の本を取り出して見せる。表紙にはどっかでみたことあるような巫女と魔法使いが此方を見ていた。 「【幻想卿縁起】?」 「えぇ。この幻想卿に存在する【能力持ち】の事が書かれている本です。輝夜様の事も書かれてますよ?」 そう言うと、パラパラと本をめくる鈴仙。しばらくして見せたページには確かに自分の絵が描かれていて、こちらを挑戦的な目で見ていた。 中身を見ると、中々に好意的な内容である。ニートだとか引きこもりだとか書かれてないし。 「・・・けど結構デタラメですね?特に永遠亭組と言うか、貴方の項とか・・・」 「・・・まぁ、若干主観が入ってるからね。」 未起隆の指摘に苦笑する鈴仙。自覚はあるらしいが、正そうという気もない。あまり知られたくない事柄であるのは未起隆も承知済みなので、それ以上詮索はしないでおいた。 どうやら古いモノであるらしく、妖怪の山に住む妖怪たちやスタンド使い達の事は描かれていない。 「これが【最新のもの】よ。」 未起隆の考えを読んだかのように鈴仙が言う。 「今年に入って幻想卿に入ってきた人間や妖怪が増えてきたの。去年に比べてとんでもない量よ。」 「だいたい何人くらいなんですか?」 「私や師匠が把握している中で【生きている】のは約30人。」 鈴仙の言葉に驚く未起隆(と言っても服なのでよくわからないが)。今年に入ってその人数が異常であることは未起隆にもわかる。 そもそも幻想卿は【忘れられた存在】が【存在】する場所だ。妖怪や神は『人間に忘れられて』ココに来ると言う。しかし、【人間】はそうではない。 人間は生きている限り忘れられるなどという事はまず有り得ない。それこそ人知れず生まれ、人知れず消えていくことでもない限り。 「死んでしまったり、私達が知らない人間を含めればもっといるわ。その中から【注意すべき存在】や【もしもの時に頼るべき存在】を選別して、描く。全く・・・業とはいえ私にはとても真似できそうにないわ・・・」 そこまで言うと、鈴仙は呆れたように肩を竦めた。 「あ、見えてきましたよ。あれがそうです。」 鈴仙が指差した先にあった建物は、家と呼ぶにはあまりに大きすぎた。 パッと見た感じでは永遠亭に匹敵、いや凌駕しているかもしれない。家と言うより屋敷と言ったほうがいいか。そんな建造物だった。 「あ、鈴仙様。お待ちしておりました。」 その屋敷からパタパタと使用人らしき少女が出てきた。鈴仙に一礼すると入り口脇に立ち、入るよう促す。 「さ、阿求様もお待ちです。」 「待ってるようには思えないけれど・・・ねぇ・・・」 使用人の一言に苦笑したように言う鈴仙。 そのやり取りにおや、と輝夜は違和感を覚えた。使用人も鈴仙も苦笑しているのだ。まるで、そうまるで【困った主人に呆れている】ような・・・ 「えっと、そちらは・・・?」 「あぁ、忘れてたわ。永遠亭の主人で、私や師しょ・・・永琳の上司でもある、蓬莱山輝夜様よ。」 「え、えぇっ!?永遠亭の姫様の!?し、失礼しましたっ!」 慌てて頭を下げる使用人を面白そうに見た後(悪趣味ですよと未起隆に言われたが無視!)、鈴仙に話しかける。 「ところで、ドキュン・・・だったかしら?その方はどなた?」 「そんな馬鹿な不良みたいな名前じゃないです。稗田阿求。この屋敷の主人で幻想卿縁起の著者です。それで、私達が今から会う人物ですよ。」 稗田阿求。彼女は稗田家の九代目であり、初代からの記憶を代々受け継いでいるのだと言う。その能力は『一度見たものを忘れない程度の能力』。 そのせいか彼女(というより彼女の一族)は生まれつき身体が弱く、しょっちゅう倒れたり咳き込んだりしているらしい。 「ですが、阿求様はここ一月ほどずっと書斎に篭りっきりで幻想卿縁起をお書きになっているのです・・・」 「いや駄目だろそれ。」 使用人の言葉に思わず突っ込む輝夜。身体が弱いのに部屋に篭ってモノ書き続けるなど正気の沙汰ではない。 下手すれば、いや下手しなくても命に関わる。 「それは引きずってでも部屋から出さないと・・・薬でどうにかなるものじゃないわよ?」 「はい・・・すみません・・・」 輝夜の言葉に縮こまってしまう使用人。これではまるで自分が彼女を虐めているみたいだ。妙な居心地の悪さを感じてこれ以上彼女を責めるのを止めようと、言葉を止める。 嫌な沈黙が辺りを支配していた時、使用人がある部屋の前で止まった。 「ここが阿求様の書斎となります。」 「ありがとう。ここからは私と輝夜様でやるわ。下がってて貰える?」 「はい。お帰りの際は近くにいる使用人にお声をかけて頂ければ案内いたしますので・・・」 そう言うと使用人はパタパタと仕事に戻っていった。残された鈴仙は扉をノックして中にいる人物に声をかける。 「阿求さん、鈴仙・優曇華院・イナバです。入りますね。」 「いつもながらトンでもない名前よね、アナタ・・・」 「輝夜様がつけた名前でしょうが!」 言いながら扉を開ける。開けると締め切った部屋特有の黴臭さが漂ってくる。 部屋の中の壁と言う壁は本棚となっていて、ぎっしりと本で埋まっている。紅魔館の地下図書館に似ているが、本棚の中は全て手書きの文章だ。 そして、本棚に埋まるように中央に机が置いてあり、一人の少女がそれに噛り付いていた。 「阿求さん、阿求さん!」 「・・・・・・え?あ、永遠亭の兎さんと・・・お会いするのは初めてですね?永遠のお姫様。私は稗田阿求。稗田家九代目当主です。墨で汚れてしまっているので握手はご遠慮させていただきますね。」 鈴仙の呼びかけに初めて存在に気付いたのか手を休めてこちらを向く少女――阿求。彼女は聞いていた話よりも更に小さく見え、そして儚く見えた。 吹けば飛んでしまいそうなほど小さな身体。使用人や鈴仙が呆れてしまうほど長い時間机に向かい続けてきたのだろう、やつれた顔。恐らく普段であれば可愛らしい笑顔なのであろうが、輝夜にはその笑顔が痛々しく見えた。 「阿求さん、そろそろ本気でこの書斎でないと身体に異変がでますよ?」 「えぇ・・・けどコレを完成させるまでは・・・あと数人なの・・・」 そう言うと早く再開したいと言わんばかりの顔で机を見る。机の上には大量の紙束が置かれていて、その一番上にはタンクトップでショートカットの女性の絵がこちらに笑いかけていた。 恐らく、鈴仙の言葉を借りるなら【一年以内に幻想卿に来た注意すべき存在(或いは頼るべき存在)だと阿求が選別したモノ】なのだろう。にしても相当な量だ。 これらをずっとこの一ヶ月間、書き続けていたのだろうか。己の身体の事を顧みず? 「お願いします、少し休んでください!じゃないと本当にドクターストップかけますよ!?」 「駄目!それだけは!」 「だったら休んでください!本当ならとっくにドクターストップかけてるんですよ!?」 「わかってます!でも・・・」 もう鈴仙と顔すら合わせていない。意識が完全に机の上に向かってしまっているのだろう。この後の展開は輝夜や未起隆にも容易に想像できた。 しばらくすると、鈴仙の言葉に応えることもなくなり机にしがみつきだしてしまった。テコでも動かない、と言う意思なのかそれともそれが彼女の【業】なのか・・・ 「はぁ・・・鈴仙、未起隆。ちょっと部屋出てて。私が話すわ。」 ずっと黙っていた輝夜が呆れたように言う。 「え、でも輝夜様・・・ッ!」 輝夜の顔を見た鈴仙は口を噤まずにいられなかった。彼女がとても悲しそうな顔をしていたから。彼女の目がとても悲しそうだったから。 彼女の目は何を観たのだろうか? 「いいから。私は彼女を部屋から出す【魔法の言葉】を知ってるのよ。だから・・・ね?」 以下おまけーね 幻想卿縁起風に幻想卿のジョジョキャラを作ってみた 今回は重ちーです おまけーね 心優しき気高き守銭奴『矢安宮重清』 能力:小人(?)を使役する程度の能力 住んでいる場所:人里(慧音の寺子屋) 人里離れた場所にある上白沢慧音の寺子屋に住む子供(子供と言っても博麗霊夢や霧雨魔理沙とそう変わらない年齢)。今のところ純粋な人間でありながら妖怪と対等に戦える数少ない人間である。 彼は基本的には人里の人間達の手伝いをしている(有償。本人曰くアルバイト)が、どうやら慧音には内緒で行っているらしくしょっちゅう怒られている光景が目撃されている(一説には彼女から最も頭突きを受けている人物とも)。 性格はあっけらかんとしており、誰とでも友達になろうとする。その性格が関係しているかは知らないが、たびたび痛い目にあっているようだ(特に金銭がらみ)。 ~能力~ 能力についてだが、よく判っていない。本人曰く、『スタンド』と言うらしいがこれは『スタンド使い』と呼ばれる人間、或いは妖怪にしか見えないらしい。 個人的には見えないものを『ある』とアッサリ決め付けてしまうのは好きではないのだが、何もない空間で魔法も使わずに小銭を拾い上げるのを見ると信じざるを得ない。 小人は、見た人物達の言葉を借りるなら卵のような物体に顔と四本の腕、そして足をつけたようなものであるらしい(一般的にそういうのは化け物と言うのではないだろうか)。大きさは手のひら程度で彼自身が望めば数里もの距離を走る事も可能であるらしい。 ~慧音の寺子屋~ 彼は特定の家を持っておらず、慧音の寺子屋に住まわせてもらっている。あまり計算などは得意ではないようで、手伝いをしていない時は大抵慧音に算数を教わっている。 ~守銭奴~ 神社の巫女に匹敵するほどの守銭奴である。人間の手伝いをして小銭を貯めているらしいが、その隠し場所は本人しか知らず、しかもそれを喋ろうとしない。 もし、その小銭の隠し場所を知ったとしても絶対に盗ったりしないことを薦める(見えない何かに襲われる事ほど怖い事はない)。 前へ 目次へ 次へ
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ジョジョソン歌詞まとめのページ ※テスト的にジョジョソン歌詞ページの表示を変更してみました。旧ページはこちらです。 ご意見のある方は、下のコメントかジョジョソンwikiスレまで。 チョットずつですが歌詞を載せていきます。誤字脱字等々ありましたら下のコメントなどでお願いします。 ※追加してくださっている方々へ※ できる限り歌詞ページの最下部に以下の情報を入れてください。宜しくお願い致します。 元曲のタイトル+アーティスト名 元動画のURL(替え歌動画) (・あれば、オフボーカル版のURL) ※元動画が削除されている場合は歌ってみた動画(参考用・再生数の一番多いもの等)のURL 歌詞を追加した場合は、更新報告ページにも報告をお願いします。 ●総合・混部 ●1部 ●2部 ●3部 ●4部 ●5部 ●6部 ●7部 ●8部 ●他作品 ▼歌詞の追加方法 ジョジョソン歌詞の追加方法 新規ページを作成し、歌詞を入力する。 (1) まずは【ここ】をクリックして新しいページを作る。 (もしくは編集メニューから、【新規ページ作成】) (2) 下の方にある【すでにあるページをコピーして作成】の下のテキストフォームに『テンプレ:ジョジョソン歌詞』と入力し、 【コピー元ページを検索】ボタンを押す。 (3) コピー元ページの選択は『テンプレ:ジョジョソン歌詞』を選び、 新規ページ名に歌詞タイトルを入力し、【新規ページ作成】。 (4) 【※ここに歌詞を書いてください※】部分に歌詞を書く。 下部にある【原曲・元動画URL・カラオケ(off vocal)版URL】にも情報を追加しておくと良いです。 ジョジョソン歌詞リストに情報を追加する (1) ジョジョソン歌詞から追加したい部を選び、クリック。 (2) 各部のリストページの上部メニュー『編集>このページを編集』か、 ページ下部にある『このページを編集する』をクリックする。 (3) リストに追加したいカテゴリ(キャラ)を探す。 ・カテゴリがある場合は、-[[歌詞タイトル]]をコピーして 『歌詞タイトル』部分を先ほど作成したページ名(タイトル)にしてリスト追加。 ・カテゴリがない場合は、ページの最後にカテゴリ追加用のテンプレがあるので、それを利用して追加。 (4) 最後に更新報告ページに報告して完! ページを間違えて作成してしまった等ありましたら下のコメントまでお願いします。 【ジョジョ】 超組曲『Phantom to Steel』 【歌ってみて】間違った所に上げてしまったようです。削除お願いします。 -- (名無しさん) 2012-06-12 21 59 35 http //www10.atwiki.jp/jojoson/pages/1479.html -- (名無しさん) 2014-07-26 11 45 23 ↑間違えました、すみません。【ジョジョソン/作ってみた】天国へ/行こう【Side J】間違えたところにアップしてしまいました。上記ページの削除お願い致します、お手数おかけします。 -- (名無しさん) 2014-07-26 11 46 29 歌い手のしぶナレフさんがsm21024356でスタンド使いになられたようです。波紋使い名簿への編集をお願いします。 -- (名無しさん) 2014-11-03 17 31 18 五部総合の「Let s sing battle!」のセッコ チョコラータの表示が「暗」となっていますが、それは暗殺チームの略称なのでしょうか?セッコとチョコラータは一応「親衛隊」だと思うので、「親」に直して下さい、気になります。 -- (名無しさん) 2015-01-13 07 01 39 更新報告ページのフォームを間違えて編集してしまいました。原文に直せますでしょうか?申し訳ありません -- (名無しさん) 2017-04-02 10 07 13 Queen・in・the・hand(クイーン・イン・ザ・ハンド) 本体名テノウチガールスタンド使いとなりました。 -- (名無しさん) 2017-05-10 22 53 45 失礼上の書き込みにテノウチガールとありますが、正しくはテノウチだけです。 -- (名無しさん) 2017-05-10 22 54 40 初めてジョジョソン歌詞を投稿してしました。 -- (名無しさん) 2018-05-27 21 53 53 すみません、追加方法がわからないので、歌詞の追加方法がわからないので『ジョジョソン歌詞』の『4部/総合』に『杜王町の歌』の追加をお願いできますでしょうか?よろしくお願いいたします。 -- (名無しさん) 2018-05-27 21 59 09 名前 コメント すべてのコメントを見る
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ジョジョの奇妙な東方 ~FF・of・fate~ 第10話:地下の大図書館、そして吸血鬼 その? 弾幕ゴッコ。元々は幻想卿内の揉め事や扮装を解決するための手段であり、人間と妖怪といった実力差のある相手や大妖怪と大妖怪のような周りになんらかの被害がでる対決をなくすために作られたものである(ってAQNがいってた)。 ルールは単純で、敵の宣言するスペルカードを避けつつ自分の弾、あるいはスペルカードを一定量相手にぶつけるだけ。ただし、避けることの出来ない弾幕を製造してはならないらしい。 にとりの言葉を思い出しながら相手と用心深く距離をとる。 「じゃあ、いい?いくよ!禁忌!【クランベリートラップ】!」 満面の笑顔でカードをかざす少女。妖夢の時のような殺気もなく、ただ純粋に楽しんでいるように見える。 「さぁ、来いッ!」 ニヤリ、と笑って構える。どっちにしろ、元々このルールは覚えなくてはいけないのだ。なら練習するのに異論は全くない! 四方八方から迫り来る赤と青の弾幕を慎重に引きつける。自分に向かってくる弾を選定して避ければ無駄に体力を消耗しないはず、と踏んだのだ。 「って、あれ・・・?」 まぁ、そんな甘っちょろい考えで避けられるほどヤワな弾幕なぞそうそうない。FFは瞬く間に前後を封じられた! 「うおぉおおおッ!?」 とっさに上へ飛び、FF弾を少女に向けて放つ。あっさりと避けられるが、反動を利用して弾幕から逃れることが出来た。 なんとか距離を離してから用心深く敵の弾を観察する。少女はこちらの様子を見るだけで何かしてくる様子はない。 「・・・おー。なるほどなァ・・・」 観察してわかったことだが、この二種類の弾はそれぞれ違う役割を与えられているようだ。 自分を追ってくる赤い弾と追われた先に待ち構える青い弾。この弾がうまく噛み合ってアレだけの弾幕が作り出されているのか。 「にとりの言うとおり、か・・・」 『弾幕はいくつかのパターンに分かれてるの。それさえわかっていればある程度は避けられるわ。』という河童の言葉を体現したような弾幕だ。 確かに、それさえわかれば避け方は自ずと見えてくる。FFは唇をなめ、再び迫ってくる弾を睨みつけた。 その頃、にとりとパチュリーは・・・ 「えーっと・・・これで、動くはず・・・パチュリーさん、えっと・・・レバーを引いてみてくれますか?」 「え?これ・・・?」 にとりの言葉におどおどとしながらレバーを引くパチュリー。すると、咲夜の時ではうんともすんとも言わなかった巨大な本棚がスムーズにスライドし、奥の本棚が見えるようになった。 「おぉー。」 「ふぅ・・・うまくいった・・・これでよかったですか?」 本棚の裏からひょこっと顔を出すにとり。ホコリと油で体中真っ黒であることにも気づかず、目元の汗をぐいっと拭う。 「うぎゃっ!?い・・・痛いィイイッ!目が、目がァアアア!」 「・・・ぷっ・・・ふふふ・・・」 まるでどこかのエセ王様の如く痛がるにとりを見てパチュリーは思わず吹き出した。 「ひ、酷いです・・・笑うなんて・・・目、目が・・・」 「ご、ごめんなさい!えっと・・・こぁー!濡れタオルと着替えを持ってきてー!」 「へぇ・・・もう気づいちゃったんだ?」 ある程度パターンを読み、自分にFF弾を撃つ余裕が出来たFFを見てにやりと笑う少女。その幽々子とも違った冷たさがさらにFFを警戒させる。 この【少女】・・・いや、【少女に見える何か】は試している。自分を。 「すごいすごい!魔理沙と霊夢以外にコレを避ける人間がいるなんて!」 「いや、私は人間じゃあない。お穣ちゃんも・・・【人間】じゃあないな?」 急に弾幕を放つのを止めた少女に怪訝な顔をしながら応える。先ほどの恐ろしい笑みがウソだったかのような無邪気な笑みだ。 普通の人間ならそれを見ただけでゲロ吐く程の恐怖を味わうことになるだろうが、FFはそれを感じなかった。 何故なら――邪気がない。 「【人間じゃあない】・・・?そっか。だから【目がたくさんある】んだね?」 「目・・・?何のことだ・・・?」 急に納得したかのようにポン、と手を打つ少女。その姿に思わず気が緩みそうになるが、先ほどの弾幕を思い出し、警戒心を保つ。 「あ、自己紹介してなかったっけ。私はフラン。フランドール・スカーレットって言うの。」 そう言ってお辞儀をする少女。咲夜やこぁと違い無駄がたくさんあるものの、それなりに似合った仕草だ。 「目ってね?みんなにあるの。それでね?それが私の手の中にあってね。キュっとするとどかーんって壊れちゃうの。」 「はぁ?」 今度こそ、気が完全に緩んでしまうFF。言っていることが全く理解できない。みんなにある目?キュっとしてどかーん?全くわからない・・・ 言っている本人もわかっていないのか、うんうんと唸っている。 「うーん・・・何て言えばいいんだろ・・・?壊して見せればわかりやすいけどお姉さまと魔理沙にやっちゃダメって言われてるし・・・」 腕を組んで必死に考える少女――フランがなんだか可愛く見えてきた。 「フラン、だったか?お前さんの能力は要するに、何でもかんでも壊せるって事でいいか?」 「うん。そういうこと。」 それは確かにやっちゃダメだな。と深く納得した。 射程や精密性、素早さなどはわからないが、下手をすれば例えば彼女が逃げられないようなトラップを作り、一斉にそれを発動したとしてもその【目】をぎゅっとしてしまえば即、どかーん・・・つまり、壊れてしまうのだろう。 「そういえば、お姉ちゃん・・・人間じゃないなら何?妖怪?宇宙人?」 「いや、そんなもんじゃあないが・・・宇宙人?」 実際に見せた方が早いだろう。幸い、水に余裕はある。そう考えたFFは適当なところにFF弾を飛ばし、クイクイっとフランを呼ぶ。 ててて、とFFのそばによっていったフランはそれを見ておー、と感嘆の声を上げた。 「増えてる増えてるー。」 「これが【私の一部】だ。これが集まって私、フー・ファイターズになってる。」 面白そうに増殖しているフー・ファイターズを突っついているフランに説明してやる。 さっきまで戦っていたとはとても思えないな、とは思うがこれだけストレートな反応をしてくれるとこちらも面白くなってくる。 FFはしばらく、フランの様子を見ていることにした。 その頃の以下略 「え!?ここにも魔理沙って本盗りに来るの!?」 「そうなの。何とかして捕まえたいんだけど・・・」 「うーん・・・私の発明も通用しないし・・・」 「こないだ、ロイヤルフレアをトラップに置いたんだけど、効果ないのよ・・・」 濡れタオルで体をふき取り、パチュリーの着替えを借りたにとりはFFが戻ってくるまでパチュリーと話すことにしたのだった。 内容は何故か魔理沙の泥棒談義である。 「普通にモノ盗むだけなら問題はないんだけどね・・・」 「むきゅー・・・」 にとりの言葉に溜息をつくパチュリー。というか溜息なのかそれは。 「まぁ・・・ねぇ・・・イロイロ盗むし・・・イロイロ・・・」 「え?他にも盗まれたの?」 「えぅッ!?ち、違うの!?」 「え、てっきり結構遊びに来てくれる事かと・・・」 「む、むきゅー・・・」 どんどんと墓穴を掘っていくパチュリーなのだった。 「うわっ!?手にくっ付いた!」 「あぁ、ソイツは水分――水に反応するんだ。水がある方へある方へと移動する。」 「へー、おもしろーい!」 しばらくフー・ファイターズ(無論、本体と違い知性などない)と遊んでいたフランを見てFFは内心、ますますワケがわからなくなっていた。 (こんな少女が、さっきみたいな笑みを・・・?何者なんだ・・・このフランとか言うヤツ・・・) こうして遊んでいる姿はやはり最初に見た子供そのものであり、先ほどの笑みがウソだったかのように思える。しかし、いやだからこそ気になる・・・ 「ん?どうしたの?お姉ちゃん。」 「ん?いや、何でもない。」 まぁ、何らかの事情があるのだろう。後でパチュリーか、ダメなら文にでも聞けばいいだろう。 「そうだ。ソイツ、フランにあげようか?」 「へ?」 びっくりしたような顔で此方を向くフラン。 「いいの!?」 「あぁ。毎日、手にすくったくらいの水をあげてればそうそう死んじまうこともないだろう。」 どうせ本来は敵にぶつける代物なのだ。それに、こんなによろこんでくれると思っていなかった。 「ありがとう!」 そう言って微笑むフランに不覚にもどっかのペド長のようにフー・ファイターズを余分に吹き出しそうになるFFだった。 そn(ry 「え、ってことは貴方もなの?にとり。」 「私もってことはまだライバルがいるのか・・・魔理沙には・・・」 「えぇ・・・アリスにフラン、幽華・・・最近は山のガンキャノンと2Pカラーも狙ってるって噂よ・・・」 「うぅわ・・・何気に競争率高いのねー・・・」 パチュリーから貰った緑茶(元は魔理沙のために買った。量が多すぎて半分くらいウーロン茶化している)を啜りながらにとりは溜息をついた。 「にしても、妖怪の山で人間と交流があるのってあの新聞記者だけかと思ってたけど・・・」 3杯目の紅茶を飲み干し、こぁにお代わりを要求しながらパチュリーが問う。 「こないだの神様騒ぎの時にあの紅白巫女と魔理沙が来てねー。それ以来お客さんが絶えなくなっちゃったのよ。」 絶えないといっても、密漁しにくる魔理沙と退屈(空腹)で山の神にたかりに来る腋巫女くらいなのだが。 「ウチと一緒か。まぁこっちはやってくるのは大抵魔理沙なのだけれど・・・」 パチュリーは溜息をつきつつうんざりした口調で言った。つもりなのだが、にとりは紅茶のカップに隠れたニヤニヤ笑いを見逃さなかった。 きっと、仏頂面(だと本人は思っている)の顔に笑みを浮かべて『何よ。また来たの?』と言っているのだろう。 「・・・?私、何か変な事言ったかしら?」 「あ!いや、なんでもない!にしても、FF遅いなぁ・・・」 ついうっかり吹き出しそうになったのがばれたのだろう。慌てて緑茶を飲んでごまかしつつ別の話題を振る。 「そういえばもう一人いたのだったわね。ここは広いから迷ってるのかも。探しに行って・・・」 バガァアアン! という何かが壊れるような音と共に、図書館全体に地響きが鳴る! 「え!?何!?」 びっくりして緑茶を引っくり返すにとりとは裏腹に溜息をつくパチュリー。どうやら原因がわかってるらしい。 「噂をすれば・・・ね。」 「噂って・・・まさかッ!?」 「そのまさか、よ。図書館より先に妹様の所へ行ったのが気に食わないけど・・・」 気に入らないのだろう、すこしぶすっとした顔でつぶやく。 「魔理沙が来たわ。」 前へ 目次へ 続き
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ジョジョの奇妙な東方 ~FF・of・fate~ 第19話(外伝):不思議なあの人はエイリアン その③ 「大丈夫かしら輝夜様・・・」 輝夜に追い出された鈴仙と未起隆は扉の前の廊下で待つことにした。当然ながら未起隆は普通の状態だとテラ不審者なので鈴仙の服に化けている。 「大丈夫でしょう。輝夜様はあれでかなり聡明な方です。その【魔法の言葉】とやらもあながち間違いではないでしょう。それよりも・・・」 鈴仙の服――性格には化けている未起隆が身じろぎする。パっと見、鈴仙自身がクネクネと身じろぎしたようにしか見えない。 「ちょっとサイズが違うのですかね・・・ちょっと窮屈なのですが・・・」 「バッ!?ちょッ!?そんな訳ないでしょオ!?何を言って・・・」 「貴方が申告したサイズだとちょっと胸周りが緩くて胴回りが窮屈なんですよ。」 「そういう事を宣言すんなッ!ちょ、どこ触ってんの!!」 「正確に測るために地球の言葉で胸部、正確にはち・・・」 「そこまで正確に言わんでいいッ!つか触るなッ!!」 ここの使用人たちが見れば首を傾げざるを得ないような一人漫才(にしか見えない)をしていると、不意に扉がバタンと開いた。 驚いて扉を見ると、輝夜がぐったりした阿求に肩を貸して出てきているところだった。 「か、輝夜様っ!?まさか殴りあい・宇宙したんじゃあないでしょうねッ!?阿求さんはお体が弱いんですよッ!?妹紅さんとは違」 「勝手にどっかのニュー○イプにしないでくれる!?ただ単に貧血を起こしてるだけよ!いいから手伝って頂戴!」 重そうにしている輝夜が怒鳴る。確かに、長い間作業し続けていた影響か顔色が悪いものの、阿求の顔は穏やかだ。 「すみません・・・気が抜けたせいか体に力が入らなくて・・・」 自分達が何日もかけて出来なかった事を数分でやってのけてしまうとは、さすがは月の姫と言ったところか・・・ 鈴仙は改めて自分の上司の懐の深さに気付く事となった。まぁ、それ以外は欠点だらけのお姫様なのだが。 「輝夜様、私が代わりますよ。今は未起隆着てないんですから、普段の力はないでしょう?」 早々に疲れてしまったらしく阿求に潰されてもがいている輝夜を見て苦笑する鈴仙だった。 夜。めずらしく輝夜は自室でパソコンと向き合っていなかった。夕食を食べ終えると、ウキウキした様子で身支度を整えると竹林へ出かけていったのだ。 目的はただ一つ。殺し合いという名の喧嘩である。もう何十、何百年やったかわからないほどの恒例行事だが、輝夜はこの瞬間をなにより楽しみにしているのだった。 永琳や鈴仙、てゐ、未起隆はそれを知っているのでついていくなどと言うヤボな事はしない。 「よぉ!蓬莱ニート!人里に出てきたんだって!?自宅警備員はもう辞めたのかよ?」 「もう数年前から止めてるわよ!アンタが知らないだけでね!」 竹林に紛れていてもよく判る流れるような銀髪と赤白の服が輝夜の正面に見える。あちらからもこちらが見えているだろう、嬉しそうな声で皮肉が飛んでくる。 あちらも久々の喧嘩が楽しみなのだろう。それは、こちらも同じだった。 「この言葉もね!いい加減その鳥頭何とかしたら!?」 「ハッ!私は要らないことはすぐに忘れる性質でね!手前ェの言葉も明日にゃ忘れてるだろうよ!」 この皮肉の応酬も久々だ。自然と輝夜の精神も高ぶってくる。この高揚感があるから妹紅との喧嘩は止められないんだなぁ、と今更ながらに実感した。 それはあちらも同じなのだろう。 「ま、そろそろ始めるか!?輝夜ァアアアッ!!」 「望むところよ!妹紅ォッ!」 お互いに叫ぶと妹紅は一気に踏み込み、輝夜は手に持った蓬莱の枝を優雅に左右に振るッ! 「不死ッ【火の鳥 鳳翼天翔】ォオオ!」 妹紅の体が一瞬、弾けたかと思うと幾重にも重なった炎がまるで生きもののように蠢き、輝夜に迫りくる! だが、輝夜はそれを避けない。避けようともしない。普通なら塵一つ残らないような巨大な炎を相手にして身じろぎ一つしない! 炎が当たるか当たらないかのその瞬間。左右に振っていた蓬莱の枝を炎に向け、叫ぶ! 「神宝!【ブリリアントドラゴンバレッタ】ッ!」 枝の先の宝玉から幾重もの光がほとばしり、迫る炎を貫いたその五色の光はそのまま妹紅の半身を焼く! しかし、炎をギリギリまでひきつけたせいで輝夜自身も身体の正面が消し炭になっていた。 それでも、二人は戦うのを止めない。妹紅は焼けた半身を気にも留めずに、輝夜も己の目の無事だけを確かめ。片方は荒々しく、もう片方は優雅に夜空を舞う。 「不滅ゥ!【フェニックスの尾】ッ!」 「神宝ッ!【サラマンダーシールド】ッ!」 欠けた月を背後に二種類の真っ赤な弾幕がお互いを押しつぶさんと広がってゆく。同じ赤のはずなのだが、二人の弾幕はそれぞれ滝と壁をイメージさせる。 まるで彼女達自身をあらわしているようだった。壁を貫かんとする妹紅と滝を全て受け止めようとする輝夜。対照的なはずの二人の弾幕は混ざり合い、文字通り幻想的な文様を作り上げていた。 「ハン!相変わらずえげつない弾幕使うなァ輝夜ッ!」 「一点突破だけじゃあ芸がないって事よッ!たまには防御も考えたら!?」 「抜かしてろッ!」 お互いの体が砕け、千切れ、崩壊しているのにも関わらず笑顔で悪口の応酬を行う二人。そんな二人は、この瞬間。間違いなく【生きて】いる実感を全身で味わっていた。 永遠亭。現存する幻想卿の建物の中でも最も古い建築方法で建てられている(ように見える)建物である。しかし、その割りに古臭さは少しもなく文字通り【永遠】を感じさせる屋敷だった。 その入り口で、未起隆は自分の主が帰ってくるのを微動だにせず待っていた。 いつもならそろそろ妹紅が迷子状態になってベソをかいている輝夜を引きずってやってくるはずなのだが・・・ 「あら、未起隆。そんな所にいると風邪引くわよ?」 「あ、永琳様。私は大丈夫です。体内に風邪のウイルスを殺す菌が入っていますから。」 どこまで本当なのかわからない(少なくとも本人は割りと本気)未起隆の発現に苦笑する。永琳はそれ以上何も言わずに未起隆の隣に立ち、一緒に輝夜の帰りを待つことにした。 ふと上を見上げたら半月だった。少なくともかつては自分はあの裏側に住んでいたのだと思うと、月も感慨深いものがある。この自称宇宙人もどこかの星を眺めて自分と同じ気持ちになったりするのだろうか? 「姫様を待ってるの?」 「はい。輝夜様を見守るのが今の私の仕事ですから。」 それっきり黙りこむ二人。無言で佇む二人の間を気持ちのいい風が吹きぬけていく。普通は無言でいると気まずいものだが、そんな感じは微塵もない。寧ろ、未起隆自身が安心できるような温かみを感じられるほどだった。 一緒にいて安心できる雰囲気。そんな雰囲気を持つ永琳だからこそ輝夜も心を許し、数百年以上に渡って共に暮らしているのだろう。声にこそ出さないが、未起隆はそんな永琳が羨ましく、また尊敬していた。 【外の世界】にいる時とはまた違った感覚。相変わらず宇宙船との通信は取れないが、地球という星がこんなにまで多種多様な場所である事を知らせたいと思った。 「おぉ~い、未起隆~、永琳~」 竹林の奥から声が聞こえる。どうやら妹紅が来たようだ。となると輝夜もいるはずなのだが・・・ 「すまん、遅くなった・・・つか今日はそっちに泊めてもらって良いか・・・?」 「あら、妹紅!?どうしたの貴方!?」 永琳が驚く。本来なら不老不死である妹紅は怪我をしてもすぐに回復するはず。それなのに、全身傷だらけで同じく傷だらけの輝夜を担いで来ていたのだ。 妹紅に担がれている輝夜は、満足したとでも言わん顔で眠っていた。 「いや、スマン・・・つい喧嘩がヒートアップしてな・・・帰る時間を考えずに喧嘩したらこの有様さ。身体を回復させてから連れて帰ったんじゃあ朝になっちまうってんで・・・」 気恥ずかしそうにたはは、と笑う妹紅。そんな妹紅を見て苦笑した永琳は妹紅から輝夜を受け取り、未起隆に渡した。 「仕方ないわね。未起隆。貴方は姫様を布団にお連れして頂戴。妹紅、お風呂はどうする?」 「あー・・・絶ッ対ェ沁みるからヤだ。出来れば寝るだけがありがたいんだが・・・」 「駄目よ。布団が汚れるじゃないの。沸かしてくるから客間で待ってて頂戴。」 「うーい。」 喋りながら奥へ消えていく二人。ふと、未起隆は渡された輝夜の顔を見る。相変わらずいい笑顔だ。きっと夢の中でも妹紅と喧嘩をしているんだろう。 未起隆は輝夜を起こさないように気をつけながら永遠亭の入り口の扉を閉めた。 前へ 目次へ 次へ
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ジョジョの奇妙な東方 ~FF・of・fate~ 第7話:亡霊の姫その③ FFが【望んでいた】衝撃は結果的にくることはなかった。替わりにぞっとするような冷たい空気と数匹の蝶がFFの周りを囲っていた。 「妖夢。あなたの【負け】よ。」 FFのすぐ真後ろから新たな声がする。にとりや文ではない。 「何故です!?幽々子様!私の【勝ち】は揺るがないはずッ!」 FFが振り向くと、白と薄い水色を基調とした和服を着た女性が扇子を片手に立っていた。どうやら、FFの周りにいる蝶はその女性から出ているものであるらしい。 蝶がスタンドである可能性を疑ったが、始めからスタンドを出した状態でいるのも不自然だ。恐らく、幻想卿の人間(?)なのだろう。 「確かに今の状態では貴方は勝っている。いえ、【勝っていた】というべきかしら。」 和服の女性――妖夢は幽々子、と言っていたか――は振り向き、その冷たい雰囲気に似合わない暖かな微笑を浮かべて話しかけてきた。 「フー・ファイターズさん、でよかったかしら?説明させて頂くわね?」 「FFでいい。決闘が終わったのなら構わないさ。」 FFは内心驚きながら言った。気配が全く感じられない。まるで、そこにいないかのような儚さを彼女は持っていた。 この女性は自分の【作戦】を見抜いていたのか! 「FF。貴方の能力は【自分自身】を飛ばす程度の能力と【増殖】する程度の能力・・・でよかったかしら?」 「まぁ、増殖ってー言葉は気に入らないが・・・大体あってるな。」 幽々子の言葉にFFは答える。そして、自分の【作戦】を完全に見抜いていたことを確信した。 「待って下さい!それならばさっきの戦いでわかることです。【何故】、私が【負ける】ことになるのですか!?」 慌てたように妖夢が口を挟む。確かに妖夢の言うとおりだ。しかし、いや。だからと言ったほうがいいか。確かに妖夢が【負ける可能性】が生まれる。 「【だから負ける】のよ。妖夢。貴方は自分に放たれたFF弾の数を覚えてる?」 幽々子が小学生に算数を教えるような丁寧さでゆっくりと話す。 「正確には覚えてませんが、確か50発くらいは撃たれていたと思います。」 だからどうした、といわんばかりに憮然と答える妖夢。やはり、納得はしていないようだ。 「その全てが本当に貴方を狙っていたと思う?」 「いえ、確か数発は私の後ろを狙っていたと思います。実際に鏡を作っていたわけですし。」 「そうよね。じゃあ貴方の【後ろ】を狙っていた【弾の行方】は把握してる?」 「え・・・?まさか!?」 何かを察したらしい妖夢は既に枯れている木に駆け寄り、辺りを見回す。やはりあった。【いくつかの】【枯れた木】が。 そして、その枯れ木は中から【何か】が【這い出た】かのように【幹が砕け散っていた】。 「そういうことだ。」 「あの時私を【斬っていた】なら、」 「恐らく、倒れていたのはアンタだっただろうな。」 にやりと笑うFFのすぐそばに【黒いフレームのような人型】が【二つ】姿を現していた。 彼女にとっては賭けだったのだ。恐らく、この少女は自分に止めを刺すだろう。その時に、【斬られるという衝撃】を合図にした二つのフー・ファイターズが妖夢にありったけのFF弾を撃ち込むつもりだった。 「だがまぁ、結果的に【私は斬られていない】。この勝負、【負けた】のは私だったな。」 分身のフー・ファイターズを取り込みながら言う。ちなみに、文とにとりの時の教訓を生かして液状化させたフー・ファイターズを頭からかぶる、という方法を取っている。 「え!?そんな、私は貴方を斬ろうとした!ならば私は貴方の罠にかかっていたのですよ!?」 「けど、結果的に私を斬らなかっただろ?幽々子、だったか?ソイツの言葉で言うなら【今の状態】であるから【お前が勝った】状態であるってーことだ。」 妖夢の慌てたような言葉をサラリと切り捨てる。元々命がかからなければ、勝ち負けなどには興味など無いのだ。 増してや、気に入った相手を殺すような真似などそれこそ死んでもしたくない。 「何故、貴方は【負けた】ということをそんなに爽やかに言えるのですか?私はそんなの、とても耐えられない・・・」 妖夢の表情をFFは見たことがあった。今乗っ取っている男の記憶の中にあった自分自身。絶頂を求め、他を切り捨て、結果的にあっさりと倒されてしまった悲しき男。 思い出を掘り起こすつもりはなかったが、自然と思い出されてしまった。 「そうだな・・・私は【結果】だけを求めてはいない。といえばいいのかな。勝利という【結果】だけを求めていると生き物ってーのは近道したがるものだからな。近道した時、【真実】を見失うかも知れねぇだろ?そうなるとやる気も失せていっちまう。」 FFは言葉の一つ一つを確認しながら用心深く言う。自分の言葉が正しく伝わるように。自分や、自分がいた世界に住んでいた者たちが犯した【間違い】を知ってもらうために。 【天国に行く】という【結果】だけを求めたプッチ神父、【DISKを守る】という【使命】だけにしがみ付いていた過去の自分。二人に共通していた【間違い】は、 【生きている者として生きる】 というただそれだけの簡単な【真実】を見失っていたこと。 それに気づかせてくれたのは他でもない―― 「大切なのは【真実に向かおうとする意思】だと思っている。向かおうとする【意思さえあれば】たとえ、【真実】を見つけられなくてもいつかはたどりつくだろう?だから私は勝ち負けなんてー【結果】に興味なんかない。それによぉ。」 FFはそこまで言った後、思い出す。敵だったはずなのに、『何ていうか・・・助けるのよ。』と言って助けてくれたお人好しの事を。【外の世界】での自分の【意思】は彼女達に伝わっている。その確信がある。 「いい勝負だったじゃないか。何で決着なんてつけなきゃなんないんだ?決着なんてついたら面白くないじゃないか。」 妖夢はそういって笑う彼女に、【登りゆく朝日より輝いている道】を見た気がした。そして、悟った。 自らの主を【生涯、守り通す】という【結果】のみを求めている自分では絶対に勝てないことを。 「いえ、やっぱり私の負けのようですね。今はそういうことにしておいて下さい。」 妖夢は笑って言った後、右手をFFに差し出した。 「ですが、いつか。私は貴方に再び戦いを挑みます。【真実に向かおうとする意思】を持つことが出来る、その日に。」 FFは頭を掻きながら照れくさそうに握手に応じた。元々、こういうのはエルメェスの役割だ。自分はその後ろで道化を演じていたはずなのだが。 「じゃあ、ゴハンはいつも通り一日20キロ炊いてちょうだいね?妖夢。負けを認めたんだから」 「あッ!しまったー!すっかり忘れてた・・・」 幽々子のにこやかな言葉にZU――N、と落ち込む妖夢。というか、そんな下らない事で人の命を狙っていたのかこの辻斬り女は。 FFは少し、前言を撤回したくなった。 「FFぅ・・・!大丈夫!?水・・・持って・・・きたよ・・・!」 「そんなに・・・急がなくても大丈・・・FFさんは無事みたいだってば・・・!というか水を補給して・・・!貴方が危ない!」 階段の下から騒ぎ声がする。どうやら、吹っ飛ばされていた文と助けに行ったにとりが戻ってきたらしい。 「おぅ。文ににとり!大丈夫か・・・っておい!」 樽を体に縛り付けて登ってきたにとりの顔は真っ青になっていた。目も虚ろで、ふらふらしている。 「文!どうしたんだよコイツは!?何があった!?」 珍しく飛んでではなく、歩いて樽を押していた文に問いかける。いくら苦手な階段だからといって、この状態は異常だ。 「ぜー・・・ぜー・・・FFが心配だからって・・・大丈夫って・・・言ってるのも聞かずに、樽背負って走って登ってっちゃったんですよ・・・二人で・・・水を分けて・・・持ってきたんです・・・けど。とりあえず、彼女に水をあげてください・・・きっと・・・もう限界・・・私もだけど・・・」 息も絶え絶えにそう言った文はずるずると倒れてしまった。それに呼応するかのようににとりも目を回して倒れてしまう。 「とりあえず白玉楼に行きましょう!立ち話してる場合じゃない!」 「そうね。妖夢、彼女達を連れてきて頂戴。先に行って水を用意してくるわ。」 妖夢の言葉に頷いた幽々子は飛んで帰っていった。水を汲んできてくれるのだろう。 「FFさん!河童ををお願いします!私は文を!」 言うが早いか、妖夢は文を背負って登り始めていった。 残されたFFはとりあえず樽をくくりつけていた縄を外し、気絶しているにとりを起こさないように小型のフー・ファイターズを使って樽の水を少しずつにとりにかけていく。このまま背負って連れて行くよりもある程度水を与えてからの方がいいと思ったのだ。 水をかけていてわかったが、彼女の足には無数の擦り傷や切り傷があった。恐らく、転びながら登ってきたのだろう。 「ったく・・・河童の癖に無茶しやがって・・・」 苦笑しながら少しずつ水をかけていく。心なしか血色もよくなってきていた。 「でもまぁ・・・心配してくれたのか。次はもっと信頼されるようにならなきゃな・・・」 結果的に勝ったとはいえ、ここまでボロボロになってしまったのだ。こんな状態では信頼しろ、という方が無理があるだろう。 「除倫みたいにはいかねぇなぁ・・・」 もっと強くなろう。この情けなくも可愛い友達を安心させるためにも。 そう決心したFFだった。 にとりの応急処置も済み、背負って白玉楼までいくと、心配そうな顔をした妖夢と何を考えているのかわからない笑顔をした幽々子、そしてすでにアッサリと回復した文が迎えてくれた。 「文!お前、大丈夫なのか?」 「えぇ。【歩く】なんて慣れないことした事への疲労と軽い脱水症状ですから。水を飲んで少し休んだらあっさりと治りましたよ!」 親指をぐっと立てて元気なことをアピールする文。空元気だったり無理していたりしているわけではなさそうだ。 「タフだなぁ、お前は。」 「そうじゃないと新聞記者なんて務まりませんよ!我等天狗のスローガンは『72時間弾幕し続けてみせろ!』ですから!」 嫌なスローガンもあったものである。 「それより、にとりは?大分時間かかったみたいでしたけど・・・」 「あぁ。応急処置をしてただけだ。このまま寝かせてやってくれ。」 FFは背負ったにとりの様子を気遣いながら言う。一応水は補給したので大丈夫だとは思うが、疲労はどうしようもない。しばらく寝かせてやったほうがいいだろう。 「そうですね・・・って・・・ひっ!?」 にとりを背負うのを変わろうとした妖夢はにとりの足に蠢く【黒い変なもの】を見て悲鳴を上げた。ウジュルウジュルと動いていてかなり気持ち悪い。 「ん?・・・あ、そっか。コイツもフー・ファイターズだ。傷口に詰めて回復を早めてんのさ。」 そういってにとりの足に絡みついたフー・ファイターズを払う。すると、擦り傷や切り傷で真っ赤だったはずのにとりの足が綺麗な肌色に戻っていた。 そんなことも出来るのか。と、感心したように(といっても少し気持ち悪げに)妖夢はにとりの足と、地面に落っこちたフー・ファイターズをつっつく。 「とりあえず客間を空けてありますのでそこに寝かせてきます。その間に幽々子様と話していてください。FFさんに伝えておきたいことがあるそうです。」 妖夢はそう言うと、FFからにとりを預かり、屋敷へと消えていった。 「FF。」 妖夢の消えた方を見ていたFFは、幽々子に呼ばれて振り向く。先程までのほんわかした雰囲気は完全に消え去り、階段で味わったような冷たい空気が辺りを支配する。 「貴方が私を訪ねてきた理由は知っているわ。そして私は貴方の疑問に答えられるだけの【言葉】も用意してある。」 FFは無縁塚で映姫が言っていた言葉を思い出す。 『どうしても気になるなら、白玉楼の西行寺幽々子を訪ねてみたらいかがですか?私よりここの死人には詳しいでしょう』 「まず言っておかなければならない事は閻魔が貴方に言っていた言葉は半分正解で半分間違いだって事。」 そしてFFの心を読み取ったのか、歌うように幽々子が語りかける。 「確かに、ここは死後の世界ではないわ。実際に【死後の世界】が別に存在する以上、この幻想卿は【外の人間】にとっての【死後の世界】とはなり得ない。」 「それは映姫も言っていた。間違い、と言うのは?」 「貴方や、貴方が無縁塚で会ったプロシュート、ペッシは【すでに死人である】と言うことよ。【外の世界】で確かに貴方は死んだ。その【魂】を私ともう一人、私の友人が【ここ】に連れてきたの。」 幽々子はそこまで言うと、目を伏せた。その【もう一人】の頼みとはいえ、死人をさらに苦しめるような真似は嫌いなのだ。己の根本を否定してしまうようで、己の存在を侮辱しているようで。 そして、幽々子はFFの言葉を待った。どんな呪詛の言葉をも受け入れる【覚悟】を持って。しかし、FFは彼女が予想していたどんな言葉も発することはなかった。 「つまり、私は【外の世界】で【FFと呼ばれていた】フー・ファイターズである、ってーことに間違いはないわけだな?」 「え?えぇ。それは【間違いない】わ。」 「それならいい。私の最大の不安は取り除かれた。本当に助かったよ。」 FFの晴れ晴れとした笑顔を見て珍しく困惑した表情をする幽々子。 「何故、礼を言うの?本来だったら貴方は天国へ行っていたのよ?それを私が無理矢理連れてきて・・・」 「え?私を天国へ行くことも阻止してくれたのか!?それは更に礼を言わなきゃいけねぇな!」 FFにとって、【生きる】ということは【思い出を作る】ということだ。その【思い出】が偽りでないことが証明されたのだ。彼女にとってこれ以上嬉しいことはそうそうないだろう。 さらにFFの嫌いな単語、【天国】から遠ざけてくれたと言う。もはや言うことナシである。 「貴方って変な人ねぇ。天国へ行くのがイヤだなんて・・・」 「私は【人】じゃねぇしな。それに【天国】ってー言葉にあんまりいい印象がなくてな。」 プッチ神父が目指していた【天国】がどんなものかは知らないが、たとえ幽々子の言う天国がプッチ神父の言う【それ】と違っていたとしてもあんまり行ってみたいとは思わない場所だ。 「ふふ。その言葉、神奈子や諏訪子が聞いたらどう思うかしら?本当に面白いわ。」 クスクスと笑う。彼女なら、確かにこれから起こるであろう【異変】を治めるための【鍵】になるかもしれない・・・ 今度ばかりは博霊の巫女であっても【解決できない】からだ。何故なら・・・ 幽々子はそこまで考えると、頭を振って【それ】を頭から追い払った。まだ猶予はある、大丈夫と言い聞かせながら。 「それで、私が貴方をここに連れてきた理由だけど・・・」 「ん?あぁ、そういやそうだな。何でだ?」 思い出したかのように言うFF。別に理由などどうでもいいのだが、知りたいことではある。 「申し訳ないんだけど、今は言えないの。もう少し待っててもらえるかしら?」 「あぁ、わかった。」 「えー!?」 幽々子の言葉を半ば予想していたのかあっさりと承諾したFFに、今の会話を一生懸命頭に叩き込もうとしていた(ボールペンが折れてしまったため)文は思いっきり不満の声を上げた。 「ようやく記事に出来そうな話が出てきたと思ったのにー!」 「っていったって言えないモンはしょうがないだろう?」 「いーえっ!真実を暴き、記事にするっ!それこそが我等新聞記者の使命!昔からよく言うでしょう!【新鮮なネタは先に出せ、事実関係は後に回せ】って!」 文のこの抗議に、確かに今言ったら大変なことになるな、とFFは実感した。コイツは絶対事実を誇張して伝えるだろう。面白くおかしく脚色して。 「今言えない理由はよくわかった。言える時になったらこの天狗は置いていくから安心して欲しい。」 「ちょっとちょっと!人の承諾なしにそんなこと言わないで貰えますかッ!?」 「んー、ちょっと違うけどね。そう言って貰えると嬉しいわ。言える時になったらちゃんと言う、と約束するわ。」 「無視しないで貰えますかッ!?」 ぎゃーすか叫んでいる天狗を放っておいて、約束を交わす。 「幽々子様、河童を寝かせてきました。お話の方は終わりましたか?」 「あ、妖夢。今終わったところよ。ちょっと遅いけど、二人にお茶を出してもらえる?あと私のお夕飯もー。」 「幽々子様、今さっきまでお団子30串食べたばっかりでしょう・・・。お二方は今日はもう遅いですから泊まっていってください。この辺りは妖怪の山以上に物騒ですから。」 にとりの事もあるので、二人はそれを了承することにした。 その後、妖夢の作ったご飯を食べ(幽々子が河童を食べたいと言い出し、大変なことになったが)一泊お世話になってから妖怪の山へと三人は帰っていったのだった。 おまけーね 幽「遠慮せずに食べてってねー!妖夢のゴハンは天下一品なんだから!」 FF「すごいな・・・人が入れるくらいの鍋なんて始めてみたぞ・・・?」 みょ「ここはいつもこんなもんですよ・・・普段から幽々子様がゴハンを最低15合以上お食べになるので・・・」 文「それであんな体型なんですか!?はー・・・羨ましい限りですねー・・・」 みょ「そうなんですよ!私の場合は食べたら食べた分だけ体についちゃって・・・せめて胸と半身の方にも栄養がいってくれたらもう少し・・・」 文「私も胸の方にもう少し栄養がいってくれたらなぁ・・・」 みょ・文「はぁ・・・」 FF「半身の方はどうかわからないけど胸を大きくするだけなら方法はあるぞ?」 みょ・文「マジですかッ!?」 FF「あぁ。私のフー・ファイターズをちょーっと胸に入り込ませて巨乳にしてさぁ・・・」 みょ「却下。」 文「要はPADじゃないですか。どっかのロリショタメイドじゃあるまいし。」 幽「妖夢ー。」 みょ「あ、はい。ご飯のお代わりですか?」 幽「ううん。おかずがもうすぐなくなりそうでしょう?だから・・・」 みょ「え、そうですか?じゃあまた作ってきます。鳥肉でいいですか?それとも兎肉のほうが?あ、こないだ迷い込んできた気色悪い髪の人間にします?」 文「私がいる前で鳥肉って・・・」 FF「いや、私は気色悪い髪の人間の方が気になるんだが・・・」 幽「河童ー」 FF・みょ・文「河童ぁ!?」 幽「ほら、河童って食べたことないじゃない?だから妖夢ー河童食べたい河童ー。」 みょ「ダメですって!やめてくださいよ!ただでさえ夜雀に迷惑かけてるんですから!」 幽「ミスティアは小骨が多くて食べにくいんだもの。あの河童は結構お肉が柔らかそうでしょー?」 文「ダメです!にとりは食べちゃダメですよ!?」 幽「うー。河童ぁー!」 FF「・・・駄々こねて泣いてやがる・・・」 みょ「ほらほら、兎と鳥と人間全部作りますから泣かないで!けど河童は食べないでくださいよ!」 文「この亡霊もこれさえなければカリスマ全開なのに・・・」 みょ「諦めましょう。吸血鬼にしろ幽々子様にしろ紫様にしろ、カリスマなんてものは幻想なんですから・・・」 前へ 目次へ 続き
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ジョジョの奇妙な東方 ~FF・of・fate~ 第四話:地獄の閻魔とその助手 「まず先に無縁塚に行きましょう。どうせ、白玉楼への通り道ですし。」 と言う文の言葉に従い、FF・にとり・文の三人は早速無縁塚へ向かうことにした(椛は本来の番人の役割に戻っていった)。 本来なら飛んで向かう所だが、にとりとFFは飛べない上に致命的な弱点があった。 「二人共、面倒くさい弱点持ってるわねぇ…」 「やかましいッ!」 「私達も好きでこんなもん引きずってる訳じゃないっ!」 文の一言に噛みつく二人。彼女達の後ろには樽が入った台車。それぞれ片手にコップを持ち、飲みながらもう一方の手で台車を引きずる姿はどこかの神主を連想させる。 しかし樽の中身は酒ではなく、河の水である。 FFに水が必要なのは前述の通りであり、にとりもエンジニア云々以前に所詮河童である。定期的に水分を補給しないと下手をすればFF以上の速度で干からびるのだ。 上空では文が此方の様子を見ながら禿鷹よろしくぐるぐると回りながら飛んでいる。 「にしてもにとり。エンジニアなのに空飛ぶ機械とか作れないの?」 「無茶言わないでよ。そんな技術、今の幻想郷にあるわけないでしょ?」 文の言葉に、にとりはストローで水をすすりながら応える。実はこの数年後に某紫モヤシがスペースシャトルを造り上げてしまうのだが、それは余談である。 「おい、にしてもまだ着かないのか?もう半日も歩き詰めなんだが…」 樽の中を心配しながらFFが聞く。水は一応、樽二つ分持って来てはいるが、既に一つめがなくなりかけている。 「もうそろそろですよ…ほら、あそこです!」 文が地上に下りて植物(彼岸花という毒草だと後で知った)で覆われた道を指さす。その先には開けた丘があり、丘の上には四人の男女が何やら騒いでいた。 「あれ?てっきり映姫様と小町しかいないと思ってたんだけど…」 文が首を捻る。本来会う予定だったのはその二人だけの筈なのだ。よく見ると、四人のうち、二人は正座をしていて、二人は仁王立ちである。 「全く!妙にやってくる幽霊が少ねェと思って来てみればッ!」 「またサボってたのですか小町!ペッシに任せきりにするなと何度言ったらわかるのです!」 「あーえぇッと…」 「い、いや、怒らねェでくれ兄貴!映姫様!俺がちぃッと仕事に慣れてきたから一人でやらせてくれッて小町に頼んだだけで…」 「ペッシペッシペッシよぉー。別に俺達ゃあお前が一人でやろうとしたことを責めてるわけじゃあねぇ。」 「一人でやろうと言う意思は立派なものです。しかし、だからと言って小町がサボっていい口実にはならないッ!そして、それを貴方が容認した事を怒っているのですよペッシ!」 物凄いコンビが交互に説教しているようだ。説教されている鎌を持った赤髪の女とパイナップルのような頭の男は涙目で互いの顔を見合わせている。 「閻魔様が増えてる…これは判断間違えたかしら…」 文が顔を青くして呟く。彼女は過去に、「己の記事に盲信的すぎる」と、三時間程説教を受けたことがあるのだ。 「…ん?新聞記者の烏天狗ではありませんか。また私の話を聞きに来たのですか?」 「いっいえ!それはまた今度に!」 立っている二人の内、緑を基調とした幼さが残る女性がこちらに気付いて声をかけてくる。 「ん?妖怪の山の河童と…どなたですか?幻想郷の者ではありませんね?」 「あぁ。私はフー・ファイターズ。FFと呼んでくれればいい。ここに死人に詳しいヤツがいると聞いて来たんだが…アンタがそうかい?」 「はい、その通りです。私は四季映姫・ヤマザナドゥ。あちらのスーツを着たのが助手をやってもらっているプロシュート、鎌を持ったのと髪を立たせたのが部下の小野塚小町とペッシです。」 「足がッ!足が痛ェッ!」 「プロシュート兄貴!アタイら反省した!反省したから正座だけ直させて!」 「やかましい!まだ説教は終わってねぇんだよ!俺と映姫が戻って来るまで正座してやがれッ!」 何やら悶えている二人に一喝して、スーツ姿の男―プロシュートがこちらにやって来る。 「プロシュートだ。一応元外の人間でな。ある程度なら、相談にのれると思う。」 言いながら右手を差し出す。FFも手を出し、握手に応じる。握手した瞬間に違和感を感じ、プロシュートは顔をしかめる。 「お前の手…まさか、【人間じゃあない】のか?」 握手しただけで正体を見抜かれ、驚くFF。見ると、プロシュートの後ろから人型の「何か」が煙を上げている。 「プロシュートっ!貴方は…」 「黙ってろ映姫!コイツはスタンド使いだ。危険性は説明しただろうッ!」 声を上げる映姫を黙らせるプロシュート。幻想郷に住む人間にとっては考えられない光景だ。逆に言えば、このプロシュートという男はそれほど映姫に信頼されている、ということか。 「そうか。お前もスタンド使いか。しかしさっきもいったが、私は聞きたい事があるだけだ。敵意はない。だから、スタンドをしまってくれないか?」 FFは、身体中からから水分が抜けていくのを感じながらも、表情を崩さずに言う。目線は外さない。プロシュートはそんな彼女を暫く見つめると、スタンドをしまい、頭を下げた。 「いや、すまなかった。さっきお前の事を【危険だ】なんて言ったが、撤回するよ…無礼な事を言ったな。」 言いながらプロシュートが手を離す。すると、自分の身体に水分が戻るような感覚が起こった。 「いや。危険だと言ったそっちの判断は正しい。問題はないさ。改めて紹介させて貰おう。私はフー・ファイターズ。FFと呼んで欲しい。」 身体の調子を確かめたFFはプロシュートに改めて握手を求める。スタンド使いを警戒するのは当然の行動だ。 「そう言ってくれると助かる。改めてよろしく、だな。」 先ほどとは違った、柔らかい笑顔を浮かべて握手に応じる。 その瞬間、回りの空気が一気に緩むのが感じられた。にとりと文など、樽の中で大きく息をついている。いつの間に入ったのだろうか?というか助けようという意思はないのか? 「それで、私に聞きたい事があるようですが…」 映姫の言葉にFFはここに来た目的を思い出す。 「と、言っても大体の想像はつくがな。ここは死後の世界じゃないか、自分以外にスタンド使いはいるか、だな?」 プロシュートの言葉に頷く。ちなみに、にとりと文は話について来られないのを自覚しているのか、離れた所にいる小町とペッシをつっついている。何をしに来たのだろうか? 「前者に関してはノー、です。貴方がたの世界の【死後の世界】はちゃんと別に存在しています。」 映姫の言葉は大方FFが予想していた答えだった。しかし、その後のプロシュートの言葉は彼女にとって以外なものだった。 「後者だが…スタンド使いである俺が言うのも何だが…スタンド使いはいるにはいる。だが、どうやら本来のルールは存在しない、と考えていいだろう。 現に俺も幻想郷に来て数ヶ月たつが、お前が、俺とペッシ―あの正座してるヤツだが―以外にここで初めて見たスタンド使いだしな。」 「そんな、馬鹿なッ!【スタンド使いは引かれ合う】。それは絶対のルールな筈だろう!」 「驚くのは無理はねぇ。俺だって最初はいつ、どんなスタンドが襲ってくるのかってー思いながら暮らしてたんだからな。」 「貴方がたの【世界だけ】のルールであるようなのです。この【幻想郷】ではそれは役に立ちません。」 声を上げるFFにも驚く事もなく平然と答える二人。恐らく、プロシュートも同じ感想を持ったのだろう。あるいはペッシか。 「まぁ信じられないのはわかるが、来ないものを考えて肩肘張っても仕方ねーッてこった。」 「恐らく、スタンド使いに襲われるよりも妖怪とか巫女や魔女に襲われる方が多いでしょうね。」 二人の言葉に嘘はないだろう。つく理由が思いつかない。しかし、そうなると【自分が何故ここにいるか】の答えがなくなる。 「外の世界」ではプッチがDISCを入れた、という「理由」があった。なら今回は何故存在できているのだろうか? 「どうしても気になるなら白玉楼の西行寺幽々子を訪ねてみたらいかがですか?私よりここの死人には詳しいでしょう。」 白玉楼。文が言っていたもう一つの場所か。確か通り道だと言っていたか。 「すまない、助かったよ。ありがとう。映姫、プロシュート。」 「いえいえ。お礼を言われるのも久しぶりですね。」 「そりゃ、説教ばかりしてっからだろう?」 「貴方がそれを言いますか?」 「ま、人の事は言えねェか。俺も。」 FFの礼の言葉に、茶化しあう二人。お互いにあまりそういうのに慣れていないのだろうか。 「ふふ、大変だな。閻魔というのも。」 「それでも中々やりがいがあるんですよ?」 FFにウインクで返す映姫。こうしてみると、とても地獄の閻魔とはとても思えないくらい可愛らしい。 「あぁ、済まないが一つ頼まれてくれないか?【もし】でいい。 おかっぱ頭のブチャラティって男をもし見つけたら、プロシュートが会いたがってると伝えてくれ。酒を一緒に飲みたいと。」 プロシュートが思い出したように言う。友人だろうか。FFには断る理由もなかったので、引き受ける事にした。 「わかった。見つけたら確かに伝えよう。見つけられる事を祈るよ。」 「すまない。頼む。」 プロシュートが頭を下げる。よほど大切な友人なのだろう。 「それじゃあ、私は行くとするか。にとりー!そろそろ行くぞー!文!道案内を頼む!」 「あ、終わりましたか?」 「もー、待ちくたびれたよ!で、次は?」 「白玉楼だ。文、すまないが…」 「道案内ですよね?任せて下さい!ただ、もー少し記事にしやすい内容にしていただけると助かります。前回にしろ今回にしろ。」 「努力はするが…」 喋りながら無縁塚を去る三人を、プロシュートは感慨深げに眺めていた。仲間の事を思い出しているのだろう。 「やれやれ。今日は忙しい日ですね。」 「八雲藍、だったか?あの狐。面白くねぇが、アイツの言う通りになりやがったな。」 「彼女の主は頭が切れますからね。…怠け者ですが。」 「ふん。…そういや、ウチの怠け者とマンモーニは…」 振り向くと、正座の姿勢で悶えているのはペッシだけで、小町の姿が見えない。 「あンのアマぁ!また逃げ出しやがったか!」 「ペッシ!小町はどこに行ったのですかッ!言いなさい!早くッ!」 「わからねぇよ!わからねぇから、ゆらさないでくれ映姫様!足が、足がー!」 幻想郷は、今日も平和です。 前へ 目次へ 続き